イングロリアス バスターズを観てきた。

20代の僕らにとってタランティーノの映画というのは映画を見に行くというより、
「あの面白い頭の人は今度は何をやらかすのか」という何年か一度の祭り的な要素が強い。

イングロリアス・バスターズは今までのタランティーノ映画に見られたように会話、というよりオシャベリの楽しさが詰め込まれている。たぶんこの映画を見た人なら誰でも虜になってしまうあまりにも素晴らしいクリストフ・ヴァルツの4ヶ国語ナチスとでも言うべきしゃべり芸がこの映画の最大の魅力。
会話の中でもイベントが起こるタイミングを後ろに後ろにずらしているのも演出の1つだと思う。普通ならここでくるだろう、というイベントを全て後ろに持ってくることで、緊張感と興味が持続し続けて観客をずっとハラハラさせるのだ。ここら辺の手腕はさすがだと思った。

カタルシス的なものもタランティーノ節が効いていて、冒頭に交渉してた奴が最終的に交渉に溺れて、交渉とか全然関係ないぜ!というやつらに叩きのめされるというオチがついている。
ブラピが最後にあおりのアングルで吐く言葉が観客に向かってタランティーノが「だろ?」と語りかけてるようで最高でした。
すごく映画的エンターテインメントしていた作品だった。
でも、一般向けではない!誰でも見ていい映画ではない!と断言しておこう、一応。